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凝りもせずロクティエ
ロックが先の負傷でもし腕が動かなくなってしまっていたら編です(編って
ビームサーベルの熱を間近に受けたせいで温度を感じなくなったというオプション付きです←
腐女子の予想は本編より残酷である
本編的には失明かなぁとか思うんですが
とりあえずガンダムに乗れなくて、銃も一生持てなくはなるとは思う
でも辛いと言ったら皆が、特にティエリアが気負ってしまうから言わなかったらお兄ちゃん
果たして彼は人なのかな
前置きが長い!
そして携帯だと文字数オーバーで追記に入んないから最初のほうはこっち


―――――――――


自分なんてどうだっていいぐらい愛しかったお前が今、泣いているのがはっきりと見えた。目はちゃんと見えるのだと、そこではっきり判った。
何も映さなかった瞳は確実に俺を映している。
…涙は、多分、



「俺のために泣いてくれてんのか」
ぴく、と紫の綺麗な髪が揺れる。のろのろと力無く上げた顔は悲しみを形容していて、頭を撫でてやりたかったのに手は言うことを聞かない。(もう、動かないんだろうなとか)今更そんなことを思った。操縦桿が握れないのだ、ガンダムに乗れないのだ、もう二度と。それは俺の生きがいを失ったことになる。なのに、悲しみより何より溢れ出すこの想いがあった。


「お前が泣いてくれたなら、いいや」

微笑む(本当に笑えているのかな、俺)。

「ろっく、おっ…」
呂律が回ってない。泣きじゃくりながら俺の顔を必死に触って、顔を近付けてくる。
(キス?)
そう思ったのにティエリアはただ額をくっつけるだけだった。
「お前今、刹那より子どもくさい」
「っ…く、軽口をッたたくな…!」
いつもは無表情なのに、こんなにしゃくり上げて泣いている。顔を赤くして。
(俺がこうさせてるのか)
場に合わず、嬉しくなって。
すぐ側にある薄い唇に口付け。隙間から舌を挿し込んで、そしたらティエリアは自分の眼鏡が邪魔になったのか、外してベッド横のサイドテーブルに置いた。
深く吸う度、涙が俺の顔を濡らしていった。

「ロックオン・ストラトス」
唇を離すと、予想していた反抗的な目じゃなく、悲しげな目が俺を見つめていた。
「俺は君を傷付けた」
「違う、俺が弱かったんだよ」
「守る存在じゃない…俺は守る存在だったのに!」
「違う……ティエリア」
手が使えないから、頬を擦り寄せてどうにか気持ちを表現する。
それでも泣きやまないのはきっとこれまで泣いていなかったからじゃないだろうか。俺のためにティエリアがこんな(壊れてるのか、ヴェーダ…こいつは)

「俺はお前を守るって、決めたんだ。みんなと、何よりお前を」
兄貴だからさ、そう言って俺が笑うと、ティエリアは何も言わず抱き締めた。
(歯痒いなあ)
自分から抱き締めてやれないのも、髪を撫でてやれないのも、顔に触れてやれないのも、手を握ってやれないのも、全てが歯痒くて、(お前の温もりを手で感じたいよ)けれどそうか、もう動かないのか。
俺の誇らしい手は、二度と銃を握れない。(お前を感じることはないのだろう)



最後に感じたお前を思い出せないことに、
(吐き気が、する)
お前はきっと、俺の分も泣いている。


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