皮肉にも陰が強く ヘタリア 中←露←ベラ

なんで最近ノーマルばっかりなんだ…

守るような者であるとは思えない。ただ守り甲斐はあると思うから、私は今ここにいる。
狂気とは恐ろしいほど力であり、弱さであることを知っているから、仕えるのだ。ただ背中が大きいだけの彼に。
名前を呼ぶ時は優しいし、人を痛め付ける時は恐ろしい。彼はなんでも持っていた。私が大好きな狂気、私が追い求める優しさ、私が忌み嫌う寂しさ。どうしようもなく愛しかった。私にとって自分の主は我が子のようだった。

「泣いているのですか」
胸に埋まる頭を優しく撫でる。どんな人だって暖かさを持っている。寂しくったって、狂っていたって、暖かいことを教えてくれた。
「私はいつだって」
貴方の側に仕えております。紡ぐ前に唇が塞がれて、どうしようもなく哀しくなった。流れる感情、きっとこの人から氾濫して溢れ出て、だからこんなに哀しくて、
撫でる金の髪は向日葵の花びらで、でも向日葵のような揚々とした明るさはない。きっとこの人を寂しくしたからだ。暴力を振う貴方にしたからだ。
(そんなの本当の貴方じゃないのに！)

判っているのは私と、貴方を壊すあいつだけ。