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タイトル?なにそれ美味しいの?
かきかけていたやつがやっとこできた
しかしあれだ、文字数制限は消えて欲しいです
墺瑞兄弟広めたい…
ちなみにthe本は入荷してなかったんだぜ!
明日入荷してなかったら泣く準備ができているんだぜ!





きっと愛し合っていた。愛し合えていた。それなのに結局互いを信じてはいなかった。それが宿命故の選択肢と決まった答え。
あんなに笑ったって、心では(いつかこいつを撃つ)そう思っていた。愛しくても、いつでも、銃は離さなかった。
弾はいつでも三発。
迷いなどない。けれど、三発なのだ。
(迷いより)
こいつが与えた人情が、躊躇いを産んだ。
冷めていると思っていたのに、身体は熱くなって、あいつが全てを我輩に与えたせいでこんなに銃を握れない。

(計算かもしれない)

躊躇いを覚えさせて、そして殺そうとしているのかもしれない。どんなに優しくてもやわらかくてもこいつはそういう奴だ。裏切りで成長をして、かつての師である国にさえ刃を向けた。そして最後にはすべてに反旗を翻し、
(泣いていたな)

すまないと、泣いていた。あれが初めてあいつを認識した瞬間。真直ぐ見たあいつは、すべてに涙を零していた。

裏切りが悪いわけじゃない。
ただ裏切りは、
(こわい、のだ)
震えるほどに。
優しい顔。(支配者ヅラをした奴を)我輩は、知っているから。

「どうにもならんな」
いつか刃を向けられることも、それに反撃できる自信さえ今はないのだ。全くふやけた。しかし、それで満足していた。
そう、我輩は日本を愛せていた。本当に愛し合えなくとも、愛せていた。
何もかもを捨てたけれど、懐かしい優しい顔も捨てたけれど、あいつだけは好きになれた。その心を取り戻せただけで良いのだ。

だから、
(我輩は)
今日、命を終える。





空気はもう暖かい。
寒かった荒野を思い出しそうな冬は終わりに近付いて、暖かい地では、春の花々が咲き乱れているだろう。
日本の、桃色の春の花が好きだ。
桃色の、(赤色じゃなくて)


「お怪我はありませんか」
憎いぐらいに優しい声。日本に似て丁寧で、しかし似ても似つきはしない。
調った黒髪が風に揺れる。少しだけ日本に似た男。
「だから…何だ」
今になって現れたことも、そしてこの状態も、気に食わない。
「あぁ、殺してはいませんよ。彼は重要な国ですので」
くすりと笑う。
(ならば何故我輩を助けたのだ)
死ぬ覚悟など出来ていた。
「今になってまた支配者ヅラというわけか」
「さぁ。ただ、貴方が死ぬのは些か困るのです」
そして笑う。優しそうに。優しかった。最初は。けれど、欲に溺れたのだ、こいつは。
今更頭を撫でるな。
そうやって笑うな。
今更…"兄"をしたって、したところで、何があるというのだ。


「バッシュ、私はどこにいても、貴方の幸せを願っています」
「なら、何故助けたのだ」
日本に殺される。それが幸せだった。幸せを見つけたのに。
「言ったでしょう。貴方は生きる、それが幸せだからです」
嘘つきだ、相変わらず。
自分勝手で、欲に溺れた、似非貴族。
「そして、日本さんと生きなさい。死なずに、生きて」
それから、いつだって優しかった。

「貴様は変わらんな、ローデリヒ」

「貴方もでしょう。お馬鹿」


少しだけ…もう一度、生きてみたくなった。




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